リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功法則
- 作者: 井上富紀子,リコドゥブランク,Ricco DeBlank
- 出版社/メーカー: オータパブリケイションズ
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 42回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
東京ミッドタウン記念ってわけでもないけど、出張帰りの大宮Book Gardenで購入。
いずれにしてもいえることは、「そこまでやるかよってくらいのお客様主義」と「徹底的な完璧主義」につきますね。その辺も含めたモットーをクレドとして常に携帯し、目に触れさせておき、潜在意識に浸透させると。成功法則の定番を全世界的に企業としてやっているところがポイントですかね。
リッツ・カールトンでは、エンパワーメントは従業員に必要不可欠なものだと判断し、従業員一人ひとりに一日二千ドルの決裁権も与えています。(P67)
社員がそれだけプロフェッショナルであれば、エンパワーメント(権限委譲)を与える気持ちもでてくるでしょう。
私は大学時代、心理学を勉強しました。
そこで学んだことにひとつに、ハロー効果(Halo effect)と呼ばれるものがあります。後光効果や威光効果とも呼ばれます。
ある事象に対し、特徴的な一面を強く印象づけられることで、他の側面も同化してひとつの印象に集約されてしまうことをいいます。(P104)
ハロー効果のリッツ・カールトン的解釈は、
1. 第一印象
2. 行動の課程で、最も印象的だった瞬間
3. 最後の瞬間
この三点に集約されます。
これらが素晴らしいものであれば、お客様は滞在していた全ての時間を素晴らしいと感じると。
これは、何にでも言えるかもしれません。
例えば、会議だったり、プレゼンだったり、デートだったり。
新しいタオルをご用意する場合は6回洗浄してからお出しするようにしています。
6回という回数も、どれくらい洗えばちょうどいい吸収性を持つようになるか、試し洗いを繰り返した結果たどりついたものなのです。(P115)
これぞ徹底したプロ意識。一度泊まってみたいもの。
MR.BIV?とははたして何者でしょう?
彼はあらゆる業務のプロセスにおいて、いたるところに隠れています。M – mistake(ミス)
R – re-work(はじめからやり直し)
B – breakdowns(故障、ダウン)
I – inefficiencies(非効率)
V – variation(ばらつき)以上の問題点の頭文字をつなげて、私たちはMR.BIVと呼び、できるかぎりご登場いただかないよう警戒しているのです。(P118)
この原理を、私たちは「(T + F) x I = G」の法則と呼んでいます。
(talent + fit) x investment = goal
タレントを見出し、適材適所に配置する。そこにリッツ・カールトンがトレーニングというinvestment(投資)を行うことで、目標を達成するという方程式です。investmentの数値がゼロだと、(talent + fit)の数値がいくら大きくても、goalはゼロになってしまうということです。(P156)
これに時間軸が加わると、複利的な要素が加わって爆発するってわけですね。
この手の方程式をまとめておくと面白いかも。