すべてが F になる

心機一転ミステリーです。

事前知識ゼロで手に取ったんですが、森博嗣の小説は世間では「理系ミステリ」と呼ばれていることを知りました。

「 1 から 10 までの数字を二組に分けてごらんなさい。そして、両方とも、グループの数字を全部掛け合わせるの。二つの積が等しくなることがありますか?」

「ありません」萌絵は即答した。

「片方のグループには 7 がありますから、積は 7 の倍数になりますけど、もう片方には 7 がないから、等しくはなりません」

「ほら 7 だけが孤独でしょう」

この人の本が「理系ミステリ」と呼ばれている理由は、トリックや論理展開が理系っぽいからというよりは、登場人物のモノの考え方や話し方が理系の人っぽいからじゃないかな、と感じました。

冒頭で「オブジェクト指向システム分析入門」を引用してるあたりも何気にツボでした。

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