SE のためのコミュニケーション実践塾

で、何が言いたいの? という帯が印象的な本です。

世間一般で SE と呼ばれている人はコミュニケーション力に欠ける人が多いというのは事実だと思いますし、当然ながら僕も日々反省しています。

本書は、基本的なビジネスマナーから始まって、質問の仕方や文章の書き方、プレゼンの仕方に至るまで、実践的な細かいノウハウがたくさんまとまっていて、本当に参考になりました。コミュニケーションに自信のない人は、是非、手元に置いておくと良いと思います。

内容とはちょっと逸れますが、コミュニケーション力の重要性を説く本や、この業界の先輩や上司は「いくら立派な技術を身につけていても、それを正しく伝える技術がないと宝の持ち腐れですよ」ということをよく言います。

それはその通りだと思います。

しかし、「コミュニケーション力」ばかりを重視して、この職業の根底にある「技術力」についてはハッタリでなんとでもなる、みたいな考えが多いのはどうかと思います。確固たる技術が基盤にない「コミュニケーション力」に説得力なんてあるはずがないのだから。

なんか愚痴っぽくなりますが、「工数を必要以上に多く見積ること」や「顧客の要望をできるだけ断って仕事を減らすこと」がデキル SE みたいな意味のわからない風潮をたびたび感じるのですが、それって、サービス業としてなんか根本的にずれてるような気がします。本当に「コミュニケーション力」を持った SE は、顧客はもちろんのこと、下請けだろうが上司だろうが後輩だろうが、みんながそれぞれハッピーになるように(少なくともそういう状態に近づけるように)バランスを取りながら仕事が進められる人なんじゃないかな、と思うわけです。

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