ネット業界以外の人(妻とか)がスマホを使っているのを見ると、あまりアプリを使っていないことに気がつきました。アプリを使わずに意外とウェブで検索して用事を済ましているなあ、と。最近は「ウェブからアプリへのパラダイムシフトが起こっている」みたいな話をよく聞きますが、一方でこういう状況なのはどういうことだろうと思って、少し考えてみました。
1. ウェブは簡単、アプリは面倒(最初は)
ウェブは、ブラウザにキーワードを入力して検索するだけですが、アプリは、(新規の場合)まずApp StoreやGoogle Playを開いて、場合によってはパスワードを入力してようやくダウンロードまでたどり着き、その後ダウンロードしたアプリを開くという長い行程があります。アプリによっては、さらにユーザー登録などさせられたりしてかなり面倒です。
2. アプリストアはファインダビリティが(いまのところ)低い
App StoreもGoogle Playも、いまひとつ目的のアプリにたどり着けない感がします。検索やランキングやまとめ(特集的な)などがいまいちだからでしょうか。
3. ウェブは見に行く、アプリは取ってくる
これは個人的な感覚かもしれませんが、ウェブの場合、ブラウザを通して外のものを見ているような心理的感覚があるのに対して、アプリの場合、外の世界からものを取ってくるような心理的感覚があるような気がしてます。つまり、ゴミページを見るぶんにはすぐブラウザを閉じればそこで終わりなんですが、ゴミアプリはアンインストールまでしなくてはならず、なんていうか自分の領域が汚された感覚になるのではないかと。
アプリのインストールにはこうしたさまざまな障壁があるためサクッと入れようという感じにはならず、入れるアプリといえば、友だちに強く勧められたり、信頼できるソースのものに限られている気がします。
昨今、グノシーだとかメルカリみたいなアプリのテレビCMが増えてきたのも、こういった背景があるからではないかと思うわけです。(テレビなので見つけやすい・テレビなので信頼性がある気がする)
そしてこれらの障壁を乗り越え、晴れてダウンロードまで到達したアプリは、逆に自分のモノ感が強くなり、今度はウェブ検索をせずにそのアプリばかり開いて使うようになるんじゃないかな、と。
まとめ
- なにか用事を済ますとき、アプリインストールはウェブ検索よりずいぶんハードルが高い
- ハードルの高さは、行程の多さだけでなく心理的なものも影響してるかもしれない
- 今のところアプリを探すときにこれといった場所(方法)がまだないので、逆にまだTVCMとか既存のプロモーションが効果的(ここはビジネスチャンスかも)
- ただ母集団がかなり少ないので、特定の層(30代女性的な)に見られる行動なのかもしれない
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