タイトルが印象的な、いわゆるGシリーズというやつ。文庫になってから読もうと思い、しばらくチェックしていなかったのだが、先日本屋さんに行ったら文庫になっていたのでさっそく購入した。

300ページくらいなうえに会話が多いので、2時間もあれば十分読める。ちょっとミステリを読みたいときなどに最適だ。各章の頭にヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』が引用されていたりして、(個人的に)ちょっとタイムリーだった。

内容はとてもシンプル。最近、ミステリといえば、いくつもの話が絡み合うような話ばかり読んでいたので、ちょっともの足りないくらい。伏線とかはあまりなくて、あるひとつのシーンに重要なところが集約されている。そういう絞りこみがされてると思わず、いつもの調子でさらりと流してしまったので、いつの間にか終幕へ。とはいえ、森博嗣らしく話の展開がスピーディで読んでいて楽しかった。
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