悪気なさのアピール

僕は、人の名前を列挙しているときに誰かの名前を抜かす確率がかなり高い。

たとえばこんなシチュエーションだ。

「たしか●●をお願いしてたのは、AさんとBさんとCさんだよね?」
「あの、僕も言われてたんですけど」
「あ、そうだったよね。ごめんごめん」

このときにDさんの悲しそうな(もしくはちょっと怒っているような)顔を見るにつけ、「い、いや、忘れてないよ。ただ抜けちゃっただけ。いやマジで」と猛烈に言い訳をしたくなる。でもしない。何を言っても言ってしまった事実は消えないからだ。

逆の立場で考えれば、なんだか存在を忘れられたみたいでショックだと思う。だから、いつも深く反省する。でも、毎回チェックリストを作って話すわけにもいかないので、やっぱりたまにはやってしまう。こういうのは、いくら注意しても完全には直るものではないのかもしれない。

最近では、むしろ悪気のなさの上手なアピール方法を考えた方が合理的なのかもしれないという、完全にずれた方向に考えがいきつつある。エレガントで心細やかな悪気のなさのアピール方法さえあれば、僕は救われるのである。

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