たまにはビジネス本でも。
欧米では、子供のころから家庭や学校で論理的な話し方を徹底的にトレーニングするそうです。それに対して日本では、(今は知りませんが)そのような教育はまったく行われません。それが日本人の大半にみられる「説明べた」の原因だと著者はいいます。
本書の内容は、おそらく向こうの小学生や中学生がSpeech Organization Petternsとかいうやつで学ぶ基礎中の基礎なんだと思います。しかしトレーニングを受けたことのない僕(ら?)はそれすらよく知らないので、素直に勉強するしかありません。
さて、本書でいっていることは、大きく分けるとたったの2つ。細かくみてもわずか5つです。
伝える方法
- 列挙
- 時系列
- 比較対象
説得する方法
- 演繹(三段論法)
- 帰納
これらのメソッドを、わかりやすい会話調の実例と豊富な練習問題で、それこそ向こうの小学生のごとく、しつこく何度も繰り返します。
「小難しい技術とかは後でいいから、とりあえずこの5つをきちっとマスターしてからにしろよ。」ってことだと思います。
ただ、『問題解決プロフェッショナル』とか『考える技術・書く技術』とかの、いわゆるロジシン名著を読んでいる人には、少しもの足りないかもしれません。
著:バーバラ ミント, 原著:Minto,Barbara, 翻訳:康司, 山崎
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ポチップ
でも、この本には、他のロジシン本にない見所があるんです。
それは、欧米の親子の何気ない(論理的な説明を子供にさせようとする)会話が、たくさんのっているところです。
なのでこの本は、自分のためになるのはもちろんですが、実は、子供を持った親が、自分の子供に対して、どういう教育をすれば子供が論理的に話せるようになるのかの示唆を与えてくれる本にもなるのではと思いました。
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