世界中のトップエリートが集まるアメリカ屈指のビジネススクール(経営学大学院)であるハーバード・ビジネススクール。
そのハーバード・ビジネススクールでは、学期末の最終講義で、教授がそれまでの授業内容から離れ、自らの体験に基づいた訓話を学生たちに聞かせるのが慣習になっているそうです。
本書は、その名物講義を集めて本にしたものです。
本書を読んだ限りでは、ハーバード・ビジネススクールの教授陣は「教授!」というイメージの人は少なそうです。
それぞれの話の前に教授の簡単な略歴が書いてあるのですが、実は大企業の元 CEO だったりして、その経験が半端じゃありません。なので、堅苦しい理論一辺倒の話ではなく、とても実践的な、身近に感じることのできる力強い思いが伝わってきます。
いくつかタイトルをあげると、
- なぜあなたは人のために働くのか
- 自分らしくあれ
- 黒か白か
- 同窓会
- 完璧を求めるな
- 今という瞬間を生きよ
など、どれもこれもいい話です。
僕は「同窓会」と「今という瞬間を生きよ」のお話がとても心に残りました。
比喩的に言えば、きちんと準備をして授業に臨み、背筋を伸ばして席に座ることだ。そして、期待されるということの意味も考えて欲しい。それは特権なのだ。高いレベルを求められ、他人をリードするチャンスを与えられるのは名誉なことである。期待に応えるチャンスを与えられるたびに、チャンスを与えられたことを感謝し、大事にすることだ。
ちなみに「今という瞬間を生きよ」を読んでいた志村坂上付近で、本当に講義を聴いている気持ちになってしまって涙目だったのは秘密です。
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