社会人たるもの決算書ぐらいは読めるようになっておきたいところですが、どの入門書を読んでも貸借対照表や損益計算書の説明から入るものが多くて、ちょっと敷居が高いのが実情です。本書は会計についての入門本です。かなり読みやすいのでオススメです。
「たけやー、さおだけー」とトラックで街をうろうろしてるさおだけ屋。実際に買っている人なんて見たことないし、大体さおだけなんて一回買ったら数年は買い換えないのになんで潰れないの?という素朴な疑問に、公認会計士の著者が会計的な切り口でアプローチしていきます。身近な例だけにわかりやすく、おおざっぱに会計学のエッセンスを掴むにはちょうどいいと思います。
本の雰囲気がわかるので、目次をのせておきます。
エピソード 1. さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
エピソード 2. ベッドタウンに高級フランス料理店の謎
エピソード 3. 在庫だらけの自然食品店
エピソード 4. 完売したのに怒られた!
エピソード 5. トップを逃して満足するギャンブラー
エピソード 6. あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?
エピソード 7. 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい
会計はとても難しい領域なので、楽しんで深いところまで学ぼうというのは虫がよすぎるかもしれませんが、本書は難しい本に進むためのいいきっかけにはなります。まだまだ会計については幼稚園級ですが、数字を見ればすべてがわかる世界とやらに、かなり興味津々です。ちょっと真剣に勉強してみようかなとか思っています。
以下、読書メモ。
- がんばって 10000 円稼ぐのも、ぐっと我慢して 10000 円使わないのも会計的には同じ
- 他業種なのに全然関係なさそうな業種に進出しているのは(新日鉄ソリューションなど)連結経営という手法とのこと。そういう企業を見つけたらどういう風に関連しているか考えてみよう
- とりあえず割り算して単位あたり(一人あたり、一日あたりなど)の金額を出す癖をつけよう
- なんかキャッシュフローが重要っぽい
- 個人レベルではフリー・キャッシュ・フローという指標を意識する
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