世の中はたくさんの鋭角であふれていますが、個人的には、混雑した駅の上りエスカレーターの行列に途中から割り込もうとしている人たちが作り出す鋭角が好きです。
割り込む人たちが、平行になるかならないかの際どい鋭角を作りながら一歩一歩ゆっくりと前進し、エスカレーター行列に少しずつマージされていく様子は美しさすら感じます。
この鋭角はただの鋭角ではなく、ある角度を超えると強引な割り込み感が出て怒られちゃうかもしれないし、逆に角度が小さすぎてエスカレーター入り口付近でバタバタしちゃうのも勘弁、みたいな人間くさい感情のバランスが織りなす味わい深い鋭角だと思うのです。
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