権力の類型

山口周さんが興味深いnoteをアップされていた。

この論考では、マックス・ヴェーバー(カバー画像のおじさん)の『職業としての政治』という書籍を引用し、権力(支配を正当化する力)が3つのカテゴリに整理されていると説明されている。

著:マックス ヴェーバー, 翻訳:脇 圭平
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本書によると、権力には次の三つの類型があるとのこと。

  1. 伝統的支配: 歴史がその源であり、過去の時間の蓄積が力となる。人間ではないものが支配の源であり、世襲が可能である。
  2. カリスマ的支配: 共感がその源であり、カリスマ的な個人とフォロワーの関係性が重要。カリスマ個人の属性よりも、共感を得るための人間関係がポイントである。
  3. 合法的支配: 権限がその源であり、組織や社会におけるルールや慣習が重要。しかし、ルールが変わればパワーも消えることがある。

権力を類型化するという切り口が何気にはじめてで新鮮。

そういえば、最近たまたま聞いていたコテンラジオがサラディンと十字軍がテーマで、同じようなことをいっていた気がする。

いつものコテンラジオのノリで、サラディンと十字軍に行く前に、まずはキリスト教やローマ帝国から話をしていこうみたいな流れになり、そこで十字軍以前の初期ゲルマン民族国家が国をまとめるために権威を使ったと話していた。それがローマ帝国であり、キリスト教だったということだ。

それは新興勢力のゲルマン民族が国をまとめるために ①伝統的支配 を使うところからスタートしてるんだなーと思ったり、時代が下って叙任権闘争あたりの時代も ③合法的支配①伝統的支配 の戦いかぁと思ったり、たまにカール大帝みたいな ②カリスマ的支配 をする人がでてきたりと、同じテーマで話を聞いているのに全然違う切り口で理解することができてとても楽しかった。

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