モノからコトへ

山口周さんのnoteで小林一三について取り上げられていた。

小林一三は言わずと知れた阪急東宝グループの創始者で、私も大好きな人物のひとりなのでうれしくなった。

沿線の土地を買い占めてそこに住宅を建てて人を呼び込み、沿線の経済圏自体の価値を高めるという、当時の鉄道経営にはまったく発想がなかった画期的なアイディアを実現させた。

功績をあげればきりがないが、阪急百貨店や宝塚歌劇団や甲子園についても、彼が休日や夏期休暇期間の乗降者数を増やすために構想したものだ。こういったアイディアは弟子?の東急の五島慶太をはじめとした経営者に引き継がれ、いまでも日本中の鉄道経営のモデルになっているのは実感できるところだ。

山口周さんは終わりに次のように提言している。

それはつまり「モノ」を作ることで大きな富を生み出した日本の名経営者の多くと異なり、小林一三はその生涯を通じて、一度も「モノ」を作らず、ひたすらに「コト」を生み出して事業を想像してきた、ということです。イノベーター型の経営者がハバを利かせる日本において、小林一三は珍しいプロデューサー型の経営者なのです。そして、この「モノからコト」へ「役に立つから意味がある」への転換は、まさにこれからの日本が目指さなければならない方向です。

モノ消費が飽和している現代において、事業やサービスで提供したい価値(売りたい商品)があるときに、価値そのものではなく、その価値が間接的高まるような隣接のコトを生み出すという観点は確かにめっちゃ使えるなと思った。

また自伝を読み直してみよう。

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