去年末からChatGPTをきっかけに、生成AIの進化は止まるところを知らない。その背景にあるのは大規模言語モデル(LLM)で、LLMへの命令は自然言語(プロンプト)によって入力をおこなう。
これまで計算機への命令については、GUIをはじめとしてさまざまなインターフェースの研究開発がおこなわれてきた。だけど、最も革新的な進展を示したのは結局のところ自然言語を用いる手法だった。たまたま見たYouTubeで、ヒューマンコンピュータインタラクションの専門家の暦本先生がそう話していたのが印象的だ。
また、(これはたまたまだが)最近多言語学習に関心が高く、最近Amazonで何冊か言語とか文字の本を買った。
そんな背景もあってなのか、本書がレコメンドされ続けたので気になってポチってしまった。
こうやって購買に至ったプロセスをメタ認知すると、レコメンドエンジンというのは確実に人の(僕の)購買行動に影響してるなと実感する。
読書メモ(追加中)
本書は、「記号接地問題」に対する答えを考えていく。このことは、言語と身体の関わりについて考えることであるが、そこからさらに言語の起源と進化、そして子供の言語の習得について考察をする。そしてさらに、「言語の本質とは何か」という問題に挑む。この挑戦の鍵となるのは「オノマトペ」である。
はじめに
現在、世界のオノマトペを大まかに捉える定義としては、オランダの言語学者マーク・ディンゲマンセによる以下の定義が広く受け入れられている。
オノマトペ:感覚イメージを写し取る、特徴的な形式を持ち、新たに作り出せる語
かなり抽象的な定義である。
第1章 オノマトペとは何か
感覚を写し取ってるはずなのに、なぜ母語話者には理解が難しいのか。「感覚を写し取る」というのはそもそもどういうことなのか。この問題は、オノマトペの性質を理解する上でとても重要である。同時にこれは、オノマトペの問題にとどまらず、アートをはじめとした全ての表現媒体において問われる深い問いなのである。
第1章 オノマトペとは何か
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