現代版・風が吹けば桶屋が儲かる

例えば、映画館では上映中は携帯電話の電源を切ることになっていて、ほとんどの人は素直に – このときばかりは悪そうな人も – 電源を切っているように思います。そして当然ですが、その間、映画を見ている人の携帯にかかってきた電話はつながらないわけです。

ここで携帯電話メーカー側(代表してドコモ)の立場で考えてみると、ドコモとしては、そのタイミングで稼げたであろう通話料金がいっさい入らなくなってしまいました。平たくいうと、ユーザが映画なんて見ていたためにドコモとしてはそのときの通話料金分だけ損しちゃったわけです。

せっかくだから、いくらぐらい損しているのかを計算してみることにしました。また、計算を簡単にするために、いくつかの前提条件を勝手に付けました。

・映画を見ている人は全員携帯電話を持っている
・携帯を持ってる人には 1 日に 1 回電話がある
・映画の上映時間は 2 時間
・通話時間は、平均 3 分
・通話料金は 1 分 30 円
・映画上映後のかけ直しはないものとする

とまあ、かなり好き勝手な条件になりましたが、ただの数字遊びなので自分的に目をつぶることにしました。


さて、最近日本で大ヒットした映画といえば「踊る大捜査線 THE MOVIE2」だそうで、その観客動員数は、なんと約 1200 万人だったそうです。上映時間は前提条件から 2 時間ですので、映画を見ている人には 2/24 = 1/12 の確率で携帯に電話がかかってくるという計算になります。

ということは、その人たちが映画を見ていなければ…

12000000(人) x 1/12 x 3(分) x 30(円/分) = 9000(万円)

なんと、 9000 万円もの損失があったことになります。

映画上映中に携帯電話の電源を切るというのは半ば強制力を持ったルールなので、今回の計算の精度は別として、確実にいくらかの損失を携帯電話メーカーに与えているのは間違いない気がします。

こういう風が吹けば桶屋が儲かる(損する)系の因果関係って、実は、世の中に結構あふれてるんじゃないかと、情報処理試験中に考えてました。

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