2005年ベスト本

2005年も最終週になりました。

去年から年末恒例ということにした「今年のベスト○○」を今年もやってみようということで、まずは本あたりからいってみます。

今年は「本の紹介エントリーがやたら少なくないっすか」といろんな方からありがたいメールやメッセージをもらったのですが、本自体はむしろ去年よりたくさん読んだような気がします。僕はエントリーするのにやたら時間がかかるので、年始めに読了数の数値目標を設定したせいもあって、その分の時間を読書の時間に費やしていた感じな一年でした。

実際に、今、試しに手元の読書メモに「grep title | wc -l」してみたのですが、今のところ全部で314冊で、去年より50冊くらい多く読んでいるみたいです。

さて、今コンソールにはずらりと書籍タイトルの一覧が表示されているわけですが、この中から一冊を選ぶのはなかなか難しいです。『新ネットワーク思考』を読み終えたときは確実に世界を見る目が変わったし、『考える技術・書く技術』はいまだに何回も読み返して勉強しています。歴史でいえば、司馬遼太郎はもちろん『銃・病原菌・鉄』とかもかなりエキサイティングな本でした。

とか女々しく悩んでますが、実をいうと今年の一冊はもう決まっていたりします。

それは、司馬遼太郎の『二十一世紀に生きる君たちへ』です。

本というよりは文章といったほうが正確ですね。この文章はもともと小学生の教科書に向けて書いたもので、司馬遼太郎の遺書ともいわれています。本当に考え抜かれた文章で、一字として無駄な文字がないといわれるほどの名文です。全文から自然や日本人へのやさしさが強烈に伝わってきて、はじめて読んだときは泣きそうになりました。常に傍らにおいて、落ち込んでるときとかに何度も読み返しています。

君たち。君たちはつねに晴れあがった空のように、たかだかとした心を持たねばならない。同時に、ずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない。

2006年はもう少し読む量を減らして、その分たくさんエントリーしようと思います。

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